日本経済

法人税パラドクスについて

日本経済新聞2月3日付2面より 税率下げても税収伸びる?――「法人税の逆説」首相も関心、欧州に先例、起業で潤う(エコノフォーカス) 法人税の税率を下げたのに税収が伸びる「法人税のパラドックス(逆説)」と呼ばれる現象が脚光を浴びている。欧州に先例が…

日本経済新聞7月1日付3面より エコノフォーカス IT・工学や企業経営――外国人専門家なぜ来ない 優れた技術者や研究者といった「助っ人外国人」が日本に来ない。本国から親を呼び寄せやすくしたり、永住権を認める条件を緩和したりする制度が始まって1年あ…

日本がTPPに参加表明。日本は何を勝ち取ろうというのか

ようやく15日に安倍総理がTPP参加を表明した。この数週間TPP参加を巡って、農業や医療など「聖域」の話ばっかりがマスコミに溢れ、こんな「守り」の話しかしないのであれば、TPP参加なんてやめてしまえば?なんて思っていた。 TPPのような国際交渉では、何を…

小麦だけ保護しても意味がない

日本経済新聞3月6日付17面に、日清製粉グループ本社社長の大枝宏之氏のインタビューが掲載されているが、小麦を原材料として加工するメーカーが小麦の貿易についてどのようにとらえているか知る上で非常に面白い内容となっている。 ――足元で円安が進んでいま…

日米自動車協議合意へ

日本経済新聞3月6日付1面より TPP車関税で日米合意、交渉参加、首相、来週にも表明。 日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加への動きが最終局面に入った。米国が日本車にかけている関税を当面維持し、簡単な手続きで米国車を輸入できる仕組み…

TPPようやく参加に、これからが本番

Yahoo!Newsより <TPP>関税に「聖域」代償も…交渉参加へ 安倍晋三首相は22日午後(日本時間23日午前)、オバマ米大統領との首脳会談後に記者会見し、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への交渉参加について「なるべく早い時期に決断したい」と…

農業活性化の論点の立て方

日本経済新聞2月19日付1面より 首相「農業、成長産業に」、競争力会議、農地フル活用、TPPへ環境整備。 政府は18日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)を首相官邸で開き、農業強化策の検討に入った。首相は「農業を成長分野と位置づけて産業として…

TPPの最大恩恵国は日本?

日本経済新聞1月28日付17面より 経済教室 TPPの恩恵、日本が最大 ピーター・ペトラ氏*1 マイケル・プラマ氏*2 筆者らが開発した一般均衡モデルを使った試算では、交渉中の11カ国に日韓両国を加えた13カ国が参加するTPPが実現した場合、日本が最も恩恵…

TPPの行方

日本経済新聞2月2日付4面より TPP関税撤廃の例外焦点、首相、米国・党内両にらみ、首脳会談へ打開策模索 安倍晋三首相が環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加の是非を判断する時期を探り始めた。「聖域なき関税撤廃」を前提とした参加にはあく…

産業競争力会議と規制改革会議

安倍内閣が経済政策の第3の矢と位置付けている成長戦略*1の司令塔として、産業競争力会議と規制改革会議がある。産業競争力会議は、産業の競争力強化や国際展開に向けた成長戦略の具現化と推進を目的とした会議であり、規制改革会議は経済成長につながる規制…

本当に効果があるのか?賃上げ促す法人減税

日本経済新聞1月13日付1面より 賃金上げ促す法人減税固まる、平均給与増で税額控除、増加分の最大10%。 政府・自民党は2013年度税制改正に盛り込む雇用対策の税制の詳細を固めた。給与増を後押しする税制では、従業員の平均給与を増やした企業を対象…

安倍政権の経済政策続き

前回の続きです。政府は11日に緊急経済対策として10兆円以上の財政出動を決めています。対策の中ではインフラ・公共事業に1兆5千億円の予算が使われている一方で、9600億円を官民共同ファンドへの出資へと使うことが決定されている*1。官民ファンドとは、民…

続々打ち出される安倍政権の経済政策

去年末に発足した安倍政権が年末年始にかけて続々と経済政策の構想を打ち出している。そのいくつかをここで紹介しておこう。日本経済新聞12年12月31日付1面および3面より 公的資金で製造業支援、工場・設備買い取り、官民、5年超で1兆円――補正に計上へ。 …

 製造業の海外投資と国内雇用・生産の関係

12月22日に内閣府が公表したミニ白書『日本経済2012-13−厳しい調整の中で活路を求める日本企業−』で、最近の日本企業の海外投資の拡大と、それが産業構造や雇用に与える影響に関して分析を行っている。上図は白書内で示された日本の製造業の海外生産・従業員…

経常黒字の縮小は円安要因?

日本経済新聞7月8日付3面より けいざい解読:円安材料に傾く経常収支―円に戻らぬ所得黒字 外国為替取引の新たな材料として、需給面の円安要因に注目する市場関係者が増えている。直近の貿易統計速報によると、5月の貿易収支の赤字は市場予想を大幅に上回る…

外資の対日進出が増えている?

日本経済新聞2月9日付1面より 外資、対日工場進出の動き、投資見込み計430億円に――ジェトロ調べ。 外国企業による日本への工場進出の動きが広がっている。東日本大震災からの復興関連需要が見込めるうえ、日本の大手企業の工場閉鎖や縮小で自治体が積極的…

黒字が消える

1月26〜28日付の日本経済新聞1面で、「黒字が消える」という連載記事が掲載されていた。 これは、2011年における日本の貿易収支が赤字化したことを受けて書かれたものだ。 簡単なポイントをまとめると次のようになる。 2011年に貿易収支が赤字化した主因は、…

学習院大学教授・鈴木亘のブログ

先日紹介した「社会保障を通じた世代別の受益と負担」の論文を書いた鈴木亘学習院大学教授のブログを紹介しておきます。 学習院大学教授・鈴木亘のブログ(社会保障改革の経済学) 迷走を続ける社会保障改革へ怒りの提言社会保障問題に関心のある方はどうぞ…

社会保障における世代間格差

先日書いた"少子高齢化がもたらす政策課題"で、少子高齢化が進むと世代間格差が問題になると書きましたが、そのことに関する論文を見つけたので紹介しておきます。鈴木-増島-白石-森重(2012) 「社会保障を通じた世代別の受益と負担」ESRI(内閣府経済社会総合…