2014-01-01から1年間の記事一覧

なし崩しに決まっていく外国人労働者受け入れ

日本経済新聞3月26日付5面より 外国人労働者を拡大、建設業で実習延長、東京五輪まで期間限定、政府・与党調整、再入国も認める。 政府・与党は人手不足が深刻な建設業で、外国人労働者の受け入れを拡大する方向で最終調整に入った。外国人向けの技能実習制…

移民による財政貢献

しつこいようですが、外国人労働者に関する話の続きです。前回の記事で、社会保障を目的とする移民を抑制するために英国やドイツ・スイスなどの国で移民の受け入れを制限しようとする動きが生じていると書きました。 このような動きは、外国人労働者は税金を…

外国人労働者受け入れについて〜欧州の場合

外国人労働者に関する議論の続き(こことここも参照ください)。すでに多くの移民がいる欧州では、労働移動を制限しようという動きが出ています。日本経済新聞1月7日付6面より 欧州内の移動、自由化鈍る、ルーマニアとブルガリア、検問廃止EUが延期――独、不…

外国人労働者受け入れについて〜受入拡大と国内の労働環境改善について

前回の続き景気回復に伴う人手不足を受けて、外国人労働者の受け入れの拡大に関する記事が目立ってきた。日本経済新聞2月15日付3面より 人手不足、経済に足かせ、保育所建設、入札不調、開園遅れ、トラック、荷物さばけず委託。 景気回復に伴う人手不足が日…

法人税パラドクスについて

日本経済新聞2月3日付2面より 税率下げても税収伸びる?――「法人税の逆説」首相も関心、欧州に先例、起業で潤う(エコノフォーカス) 法人税の税率を下げたのに税収が伸びる「法人税のパラドックス(逆説)」と呼ばれる現象が脚光を浴びている。欧州に先例が…

経済成長と貧困削減との関係

大和総研レポートより経済成長は貧困削減に役立つか?(1)を読みました。経済成長が国内の貧困の削減や格差縮小につがなるのかどうかというのは、経済の在り方を考える上で重要な問題だ。 どの国も高い経済成長を目指している。経済成長は所得の増大をもた…

国内における所得と富の格差と貯蓄率・経済成長率との関係

Worthwhile Canadian InitiativeよりEconomic Inequality, Saving and Economic Growthを読みました。ブログ記事ではOECD諸国を対象に、2000年代の家計の可処分所得と富(資産)の格差(ジニ係数)と貯蓄率と経済成長率の相関関係についての簡単な回帰分析がなさ…

外国人労働者受入について真剣に考える時期に来ている

日本経済新聞2月5日付2面より 外国人労働者拡大、静かに模索――「移民」は介護から?、技能実習見直し焦点(真相深層) 安倍政権は1月にまとめた成長戦略の検討方針に「外国人受け入れ環境の整備」と明記した。「移民」や「単純労働者」と言い出せば国論を二…

金融市場の開放性と通貨危機との関係

EconbrowserよりGuest Contribution: "Financial Openness and Currency Crises″を読みました。 Common wisdom often suggests that financial openness makes a country more vulnerable to a balance of payment crisis, as it allows foreign capital – w…

世界経済のトリレンマについて

グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道作者: ダニロドリック,柴山桂太,大川良文出版社/メーカー: 白水社発売日: 2013/12/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (16件) を見る『グローバリゼーション・パラドクス』について、…

アゴラで『グローバリゼーション・パラドクス』が紹介されました。

アゴラで池田信夫氏による書評が掲載されました。 世界経済のトリレンマ - 『グローバリゼーション・パラドクス』アゴラのような読者の多いサイトで紹介されるとは大変ありがたいです。しかし、池田信夫氏が自身のTwitterで これは「TPP反対派のバイブル」ら…

グローバリゼーション・パラドクスの訳本を出しました

グローバリゼーション・パラドクス: 世界経済の未来を決める三つの道作者: ダニロドリック,柴山桂太,大川良文出版社/メーカー: 白水社発売日: 2013/12/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (16件) を見る同じ滋賀大学の柴山先生と共訳したダニ・ロドリッ…