家計の行動:2財のケース(13)効用最大化条件

以前ここで書いたように、下図のように無差別曲線と予算制約線を重ね合わせることによって予算の範囲内で消費者の効用を最大にする消費の組み合わせを求めることができます。

上図の点Aが予算範囲内で消費者の効用を最大にする消費の組み合わせを示す効用最大化点となります。
点Aでは予算制約線と無差別曲線が接しています。予算制約線の傾きの絶対値はチョコのスナックに対する相対価格に等しく*1、無差別曲線の接線の傾きはスナック菓子で測ったチョコの限界代替率に等しいため*2、効用最大化点ではスナック菓子に対するチョコの相対価格とスナック菓子で測ったチョコの限界代替率が等しくなることがわかります。

このことを示したものが効用最大化条件となります。効用最大化条件は次のようなものです。

効用最大化条件
 (スナックに対するチョコの)相対価格=(スナックで測ったチョコの)限界代替率

このように、予算の範囲内で消費者の効用を最大にする消費量は相対価格と限界代替率が等しくなるところで決まります。これは、ここで書いたように1財のケースで限界効用と市場価格の等しくなる消費量が(純)効用を最大にするのと同じ論理です。

今日はこの辺で


*1:ここを参照。

*2:ここを参照