家計の行動:所得・価格の変化と消費(2)所得の変化に伴う消費量の変化
所得の変化に伴う消費量の変化について考えていきましょう。
所得が変化すると予算制約線の位置が変わっていきます。それを示したものが下図です。
所費者の保有する所得Mが変化すると、チョコとスナックで測った実質所得M/pxとM/pyが変化します。その一方で、チョコとスナックの相対価格px/pyは変化しません。
このため、予算制約線は図1が示すようにMの増加に合わせて外側に、Mの減少に合わせて内側にシフトしていくことになります。予算制約線の傾きの大きさを示す相対価格px/pyはMの変化に伴って変化しないため、予算制約線は平行に移動していくことになります。
所得の変化に応じた各予算制約線と無差別曲線との接点を求めることによって、各所得に応じた効用最大化消費量が導出されます。それを示したものが下図です。
図2は、所得M-とMとM+に応じた予算制約線と各予算制約線と無差別曲線との接点によって導出される効用最大化点を示したものです。
図2は消費者の所得がM-→M→M+と増加するにつれて効用最大化点が右上に移っていくことが示されています。これは、所得の増加についてチョコとスナックの消費量がともに増えていることが示されています。
このように、所得の変化に伴う消費量の変化は、所得の変化に伴って予算制約線がシフトし、それに応じて無差別曲線との接点によって示される効用最大化点の変化を見ることによって知ることができるのです。
今日はこの辺で。