指数法則(2)

一般的に指数とは、同じ数を何回掛け合わせるかという意味で解釈されます。しかし、指数にはマイナス3乗といった負の指数もあれば、2分の1乗という分数の指数も存在しています。同じ数をマイナス3回掛け合わせるとか、2分の1回掛け合わせるとかって訳わかんないですよね。

しかし、指数の性質を考えればマイナスや分数の指数の意味も理解することができます。

今日は、マイナスの指数について考えます。準備段階として、次の指数法則を理解しましょう。

すなわち、xのm乗をxのn乗で割ると、xのm-n乗になるということですね。これも次のような、具体例の計算を思い描くことによって覚えるといいでしょう。

このように、指数同士の割り算は通分により単純化することができます。

この指数法則4を理解すると、次のようにゼロ乗の数というものを理解することができます

これは、指数法則4においてm=nとなるケースです。次のように、xのm乗をxのm乗で割ると指数法則4よりxのm-m=0乗となりますが、このとき、分子と分母でそれぞれxが同回数掛け合わせられることになり、その値は1となるからです。

このように、ある数字のゼロ乗は必ず1となります、3のゼロ乗も、100のゼロ乗も、3分の1のゼロ乗も、マイナス2のゼロ乗もすべて1です。

では、いよいよ負の指数ですが、これは指数法則4においてm=0のケースになります。

つまり、xのマイナスn乗とは、xのn乗分の1となるわけです。このように、マイナスの乗数というのは、分数に直すことができます。

逆に、分数をマイナスの乗数がつく数に変更することも可能です。

このように、マイナスの乗数とは、分数の乗数を意味しています。このような計算は、ミクロ経済学の数式を使った問題では非常に多用されるので是非マスターしてください。

今日はこの辺で