偏微分(2):偏微分の方法

偏微分は2変数以上の関数に関する微分です。偏微分で使う公式は微分のとき(ここここここ)と同じです。

そのため、微分ができれば偏微分を使うのはそれほど難しくありません。
偏微分で導出される関数は偏導関数と呼ばれています。

例えば、y=(x^2)(z^2)*1のxに関する偏導関数について考えてみます。

xに関する偏導関数とは、zを一定としたときの導関数となります。

例えば、z=1と一定にしたときのxに関する偏導関数は、元の関数にz=1を代入すると、y=(x^2)となるので、これをxで微分した2xが偏導関数となります。
また、z=2と一定にしたときのxに関する偏導関数は、元の関数にz=2を代入すると、y=4(x^2)となるので、これをxで微分した8xが偏導関数となります。
同様に、z=z*と一定にしたときのxに関する偏導関数は、元の関数にz=z*を代入すると、y=(x^2)(z*^2)となるので、これをxで微分した2x(z*^2)が偏導関数となります。

このように考えると、偏導関数を導出するためには一定にする方の変数を定数扱いすればよいということがわかります。

一方、y=(x^2)+(z^2)のときのxに関する偏導関数は次のようになります。

例えば、z=1と一定にしたときのxに関する偏導関数は、元の関数にz=1を代入すると、y=(x^2)+1となるので、これをxで微分した2xが偏導関数となります。
また、z=2と一定にしたときのxに関する偏導関数は、元の関数にz=2を代入すると、y=(x^2)+4となるので、これをxで微分した2xが偏導関数となります。

つまり、足し算や引き算の場合、一定にする方の変数は定数となるので微分するとその項は消えることになるわけです。このため、y=(x^2)+(z^2)のときのxに関する偏導関数は2xとなります。

最後に偏微分の例をいくつか出しておきます。

今日はこの辺で

*1:x^2はxの2乗を示す。