関数とグラフ

昨日述べたように、関数とはある変数が与えられると何らかの計算によって別の変数の値が導出されるという関係を示したものです。関数はy=ax+bのような特定の数式によって表されることもあれば、y=f(x)のように抽象的な表現を用いることもあります。

関数で表される、ある変数と別の変数との関係をわかりやすく示したものがグラフです。

関数とグラフについて、昨日示した生産量と生産費用の関係を示す費用関数C=c(x) (C:生産費用,x:生産量)を例に挙げて考えて見ましょう。

生産量が増えると、生産費用は増加していくと考えられます。これは、想像に難くないと思います。どんな製品でも生産する個数が増えればそれだけコストは増えていきます。
しかし、生産量の増加によってどんな風に生産費用が増加するかについては、色々なケースが考えられると思います。生産量が増えるごとに一定の割合でコストが増えるかもしれませんし、生産量が増えるほど加速度的にコストが増加するかもしれないし、生産量の増加に伴い最初は急速にコストが増加するかもしれないけど、生産量が増加するほどその勢いは弱まっていくかもしれません。

このような、生産量の増加に伴う生産費用の増加の在り方については、具体的な数式によって表現することも出来ますが、最もわかりやすいのは下図のようなグラフで表現することです。

グラフはどれも横軸に生産量、縦軸に生産費用を示しています。一番左の図は生産量が増えるごとに一定の割合でコストが増えるケースを、真ん中の図は生産量が増えるほど加速度的にコストが増加するケースを、一番右の図は生産量の増加に伴い最初は急速にコストが増加するが、生産量が増加するほどその勢いは弱まっていくケースを示しています。このように、グラフにすると生産量と生産費用の関係がビジュアル的にわかりやすく解釈することが可能となります。経済学では、このように変数同士の関係を示すためにグラフを多用します。グラフの扱い方がわかってくると経済学はよりわかりやすくなるのです。

今日はこの辺で