家計の行動:所得・価格の変化と消費(4)価格の変化に伴う消費量の変化

これまでは所得の変化に伴う消費の変化について書いてきましたが、今回からは価格の変化に伴う消費の変化について書いていきます。

所得の変化のときと同様に、価格が変化するときにも価格の変化に伴って予算制約線がどのようにシフトするのかを考えていきます。

X財の価格の変化に伴う予算制約線のシフトから考えていきます。

X財の価格が変化すると、Y財との相対価格px/pyとX財で測った実質所得M/pxが変化する一方、Y財で測った実質所得M/pyは変化しません。
このため、下図に示すように、X財の価格が変化するとき予算制約線は縦軸での切片を中心に円を描くようにシフトする事になります。

X財の価格が上昇するときには相対価格px/pyは大きくなる一方でX財で測った実質所得M/pxは減少するため、予算制約線は内側にシフトすることになります。反対にX財の価格が下落するときには相対価格px/pyは小さくなる一方でX財で測った実質所得M/pxは増加するため、予算制約線は外側にシフトすることになります。

一方、Y財の価格が変化するときの予算制約線の変化は下図が示すように、横軸との切片を中心に円を描くようにシフトする事になります。

このような価格の変化に応じた予算制約線を踏まえて、各価格に対応する予算制約線と無差別曲線との接点を求めることによって、各価格に応じた効用最大化消費量が導出されます。それを示したものが下図です。

今日はこの辺で